横浜市には、外壁塗装を行う際に使用できる助成金や補助金はありません。住宅で改修の際に使用できる制度に、「省エネ住宅補助制度」がありますが、省エネ効果のある遮熱塗料や断熱塗料であっても対象にはならないので注意しましょう。外壁塗装に助成金や補助金が使えない時でも、塗装費用を抑える工夫をすることで負担を軽減する工夫が可能です。これから横浜市で外壁塗装を検討される方は、ぜひ参考にしてみてください。
横浜に外壁塗装の助成金・補助金制度はない
横浜市には、外壁塗装に関する助成金・補助金がありません。住宅の改修の際に使用できる制度には「省エネ住宅補助制度(旧制度名:住まいのエコリノベーション補助制度)」がありますが、外壁塗装は対象に含まれていないため注意しましょう。たとえ省エネ効果のある遮熱塗料や断熱塗料を用いた外壁塗装であっても、事業の対象にはなりません。
災害時には一時的に制度が新設されたことも
災害がおこった場合などには、一時的に補助金や助成金制度が新設される場合があります。例えば、令和元年の台風15号により台風被害を受けた住宅に対して「横浜市住宅修繕緊急支援事業」として一時的な修繕制度を設けました。外壁に関しては、構造部分に関わる外壁の補修が対象となり、この時も外壁塗装は対象外でした。
改修工事の前には制度の確認を
断熱工事や、災害に伴う構造上必要な部分の改修の際には助成金や補助金が降りるかどうか、確認してみるとよいでしょう。また、制度は今後変更されたり、一時的に新設される場合があるので、外壁塗装の際にも念のため制度を確認しておくことをおすすめします。
横浜の助成金・補助金確認方法
横浜市における助成金や補助金は、横浜市の公式ホームページを確認しましょう。
また、横浜市と神奈川県の両方の制度について、あわせて調べたい場合には「地方公共団体における住宅リフォームに係わる支援制度検索サイト」が便利です。検索条件を入力することで、横浜市と神奈川県の両方の制度と内容、公式ページのリンクが一度に表示されます。
【参考】一般社団法人 住宅リフォーム推進協議会|地方公共団体における住宅リフォームに係わる支援制度検索サイト
横浜市の改修工事で利用できる助成金・補助金
外壁塗装だけでなく、断熱対策などの改修工事を予定する場合には助成金・補助金の利用が可能です。遮熱塗料や断熱塗料と合わせて改修を行うことで、より省エネ性能を高められるでしょう。横浜市や国土交通省が推奨している制度をご紹介いたします。
横浜市の「省エネ住宅補助制度」
以前は「住まいのエコリノベーション補助制度」と呼ばれており、外壁塗装に遮熱塗料や断熱塗料を使用するだけでは補助金や助成金が適用されない制度でした。この制度の対象となる改修は、窓やドア、躯体の断熱工事です。一定基準以上に省エネ性能を高めることで、既存住宅の温暖化対策を目的としています。
補助対象や要件は8つに分類されており、厳しい条件になるほど補助上限はあがります。要件により金額は異なりますが、戸建て住宅の場合、50~200万円を上限とした補助金が支給される仕組みです。
省エネ住宅の改修で取り入れやすいものでは、窓やドアなど開口部の改修工事が挙げられます。一部の補助要件はすでに予算額に達し、申請できないものがあるため注意しましょう。また、工事金額が100万円以上であれば市内事業者への発注が必須であり、見積もりは2社以上取得する必要があるなどの条件があるため、利用の際にはよく確認しておきましょう。
国土交通省の「こどもみらい住宅⽀援事業」
外壁塗装だけでなく、断熱材を利用する断熱改修では、国土交通省の「こどもみらい住宅⽀援事業」を利用し補助金の申請が可能です。ただし、使用する断熱材の種類や量、施工業者には指定があるため事前に確認しておきましょう。また、横浜市の「省エネ住宅補助制度」と併用はできません。
【参考】こどもみらい住宅支援事業事務局ホ一ムページ|外壁、屋根・天井又は床の断熱改修
外壁塗装の料金を助成金・補助金を使わずに抑える工夫
横浜市では外壁塗装の補助金・助成金が使用できませんでしたが、費用を抑える工夫は可能です。上手く工夫をして、外壁塗装の費用負担を減らしましょう。
住宅ローン減税(控除)を利用する
外壁塗装の費用が100万円以上であれば、住宅ローン減税を検討してみましょう。10年以上のローンを組むことで、年末の住宅ローン残高の0.7%が控除される制度です。
住宅ローン減税を受けるためには適用要件があるため、基準を満たしているか確認が必要です。
合計所得金額が2,000万円以下
住宅の床面積が50㎡以上
この他にも条件は複数あり、すべて満たしておく必要があります。
ただし、外壁塗装のみの場合、100万円を超える金額にならないケースもあります。減税を受けるためだけに、無理に金額をあげると損をすることになるため注意しましょう。
火災保険が適用になるケースもある
災害や飛来物の衝突や落下などの被害により、外壁塗装や修理が必要になった場合、火災保険が適用されるケースがあります。被災してから3年以内に申請するよう定められていることが多く、補償範囲は加入している火災保険のプランによって異なります。保険証券に目を通す、保険会社に電話などで問い合わせてみるなど、必ず自分の火災保険の内容を確認しましょう。
また、施工費用全額が保険で降りるとは限りません。保険会社の審査内容によっては、一部の金額のみ支給されるケースもあるため、注意しましょう。「保険金を使って無料で外壁塗装ができる」と契約を迫る悪徳な業者による被害も報告されているので、信頼できる業者に自分で相談できると安心です。口コミの内容などを参考に、信頼できる業者を選びましょう。
相見積もりをとる
少なくとも2社以上で見積もりをとり、外壁塗装に必要な金額を比較してみましょう。同じ依頼を行っても、使用される塗料や足場代金などの違いによって金額が異なる可能性があります。また、見積もりを比較することで、相場から大きく外れた高額な請求になっていないかどうか判断できるでしょう。
外壁塗装の専門業者へ依頼する
住宅を建てた大手ハウスメーカー等に依頼するのも良いですが、下請け業者を使う場合には中間コストがかかります。費用を抑えるのであれば、地元の外壁塗装の専門業者へ依頼できるとよいでしょう。「初めて依頼する業者にきちんと施工してもらえるのか不安だ」と感じる方は、専門業者のホームページを確認すると、実際の施工例が確認できるため安心です。
適切な塗料を見極める
必要以上に耐用年数が長い、または高性能な塗料は、コストパフォーマンスが低くなります。塗装以外の外壁や屋根のメンテナンススケジュールも確認した上で、塗料選びを行いましょう。自分で判断することが難しければ、専門業者に相談しながら決定できると安心です。
まとめ
横浜市では外壁塗装のみ行う場合、助成金や補助金は使用できません。外壁塗装と合わせて改修工事を行う場合には、可能であれば横浜市や国の助成金・補助金を活用しましょう。外壁塗装のみ行う際には、施工費用をコストダウンできるよう工夫することをおすすめします。信頼できる地域の専門業者へ依頼することで、適正な価格で安心して外壁塗装が行えるでしょう。外壁塗装を検討される際には、口コミを参考に業者を探してみてくださいね。